会長挨拶

日本アロエ協会 会長 佐々木 律男

日本アロエ協会 会長

佐々木 律男

本協会の前身キダチアロエ産業協励会は、2001年6月にキダチアロエの正しい知識の普と消費者の健康及び美容の維持増進を図ることを目的に関連会社11社により設立されました。

その後、2017年7月にキダチアロエのみに限定するのではなく、対象をアロエ属全般に広げ、その知識と健全な普及を図る目的で、主にアロエベラを取り扱う業界の方々にも参加を求め、日本アロエ協会として発足いたしました。

アロエ属は世界には500種以上もの品種があるといわれおり、世界各地で色々な品種のアロエが利用されてきました。例えば、エジプトではクレオパトラが美しい肌を保つために利用していたと言われています。また、ギリシャではアレキサンダー大王はソコトラ島でアロエを栽培させ、遠征時には持参して、将兵の病気予防、治療に利用し大きな戦果を得たと伝えられております。

日本には、鎌倉時代に伝わったとも、オランダ人が西洋医学とともに持ち込んだとも、ポルトガルの宣教師が伝えたとも言われていてはっきりしません。ただ、古くから民間薬として農村や漁村で利用されてきた事に間違いはなく、その中でも静岡県伊豆の先端にある石室権現には「慶雲3年(706年)疫病が蔓延した時、行者小角(おづぬ)アロエにて村人を救う」と書かれた額が掲げられており、日本特産のキダチアロエについては、もっと以前からあったものと思われます。このように古くから、世界中で広く利用されてきたアロエの健全な利用と普及は、現在においても必要不可欠であります。

日本アロエ協会は、広くアロエに関わる業者及び研究者、さらにはアロエにご関心のあるご利用者の方に参加を求め、人々の健康維持と美容に貢献していきたいと思います。

日本アロエ協会
会長
佐々木 律男
株式会社ササキアロエ 代表取締役社長
静岡県農業経営士協会 前賀茂支部会長
西伊豆産地直売企業組合 代表理事
薬剤師

寄稿文

日本アロエ協会 学術顧問 別府秀彦

日本アロエ協会 学術顧問

別府秀彦

日本アロエ協会設立によせて

このたび、キダチアロエ産業協励会を発展的に改称し、日本アロエ協会として活動することになり、感慨深い思いがある。振り返れば昭和50年前後に、アロエブームが沸き起こり、静岡を中心に栽培されたキダチアロエが、自然食、健康食品、化粧品などに加工され商品化された。当時は機能性食品の概念がなく、キダチアロエは民間療法的利用法で、早急に科学的な根拠を示す研究の必要性が求められました。

当時アロエ研究で先駆的な添田百枝医学博士の論文を集め、それらを検証しながら、近年は藤田保健衛大学生薬研究所 藤田啓介医学博士、福山大学薬学部 八木晟薬学博士、県衛生試験所や保健所および製薬会社から新規薬効や安全性の関与成分情報が発信されるようになった。それらを収集し、科学的なエビデンスを共有する協会の設立が急がれ、キダチアロエを原料とする企業が集まり産業協励会の発足に至りました。

当会では、毎年総会後、アロエ研究者に限らず食の保健機能、食品法規、薬機法、消費者庁法令等の専門家を招き学術講演会を開催し、会員相互の研鑽に励んでいます。これらの実績により、協会会員の薬機法などの違反事故の報告はありません。

これらを背景として米国産アロエベラ加工品の日本市場での拡大がめざましいことから、キダチアロエ産業とアロエベラ産業を一体化し、アロエ産業を相乗的に高め合うことを目指すこととしました。そして玉石混淆の健康食品の中にあって、古来日本に根付いているキダチアロエとアロエベラの正しい薬効の啓蒙と良質な製品化に努め、それらを日本アロエ協会会員が協力して育んで参りたいと思います。

日本アロエ協会
学術顧問
別府 秀彦
藤田医科大学 大学院保健学研究科客員教員
日本食品安全協会会員 上級健康食品管理士
前藤田保健衛生大学生薬研究所准教授
前キダチアロエ産業協励会副会長
前ユリカ株式会社代表取締役社長
医学博士